b→dashの導入・運用に対してお悩みをお持ちの マーケターの方・その上司の方に向け、全12回に渡り解決のヒントをお伝えしていきます。
ABOUT 執筆者:umbrElla編集長 累計50社以上のb→dashプロジェクトを支援。クライアントは、金融・不動産・アパレル・食品・スポーツ球団・化粧品・人材・店舗ビジネスなど業界業種を問わず、企業規模も創業まもないベンチャー企業から大手上場企業まで幅広く担当。多種多様な観点からの助言や、豊富な経験をもとに先回りした提案を強みに、b→dash初心者がつまずきがちなポイントを強力にサポートしています。 |
第2回は、CDP・MA*の導入すること自体は決まったが、どのツールを選んだらいいのか迷っている方に向け『間違いだらけのツール選定 押さえておきたい3つのポイント』をテーマにお届けします。最後におまけ資料もありますので、ぜひ最後までご覧ください。
*CDP:カスタマー・データ・プラットフォーム。複数のシステムから取得され統合された永続的な顧客データベース
*MA:マーケティングオートメーション。収益向上と業務の省力化を目的として、マーケティング活動を自動化・効率化するための方法論・技術・ツールなど
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多くのSaaSサービスが 「簡単」「誰でも使える」ことを謳っていますが、 確かに”使うだけ”なら問題ないでしょう。 ただ、多くのSaaSサービスにおいては 「そういうことは先に言ってよ~」 ということが プロジェクトを進める中で沢山でてきます。 そういった「共通する失敗」を避けるためには 信頼できるパートナーが必要不可欠です。 「代理店に頼むと高いしな...」 「とはいえ、社内に適任者もいない...」 「誰に頼んだらいいかわからない…」 このようなお悩みをお持ちの方は、 まずはお気軽にumbrEllaへ無料相談してみてください。
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CDP・MAツールの選定時に押さえておきたいポイントを解説するにあたり、大前提のお話しをさせていただきます。これは新規導入(今までそういったツールは全く利用していなかったが、今後新しく導入することを検討している場合)・リプレイス(別のツールをこれまで使っていたが、何らかの理由により別のツールへの切り替えを検討している場合)を問いません。
何かというと、「やりたいことができること=課題が解決できること(できそうであること)」です。当たり前と言えば当たり前の話ですよね。しかし、これが意外とできていないケースを私はこれまでいくつも目にしてきました。ツールを入れてみたけど「できないじゃん!」というケースです。
大規模なプロジェクトになれば、RFP*を作成し、各ベンダー*から提案をもらって比較検討することになります。
*RFP(Request for Proposal:提案依頼書):企業が情報システムの導入や業務委託を行うにあたって、発注先を選定するために、候補となるシステム開発会社に具体的な提案を依頼する文書です。 システムの目的や概要、要件や制約条件などが記述されています
*ベンダー:販売業者という意味で、消費者に対して販売を行っている会社のことで、本記事においてはツール提供会社を意味します
ここで2つ問題が生じます。1つ目は、発注側の問題です。自分たちがやりたいことを正確に言語化、要件定義できていない場合は要注意です。RFPが曖昧ないし誤っていれば、それに対する提案が的外れになるのは目に見えています。一方で2つ目は、提案側の問題です。どのベンダーも、大規模プロジェクトを受注したくて必死です。そして、故意的・故意的じゃないにせよ、できもしないことを「できます・やります」と言ってしまうのが常です。※故意的じゃない場合というのはどういうことかというと、担当者のスキルが低かったり経験が浅かったりして、「できる(だろう)」と誤認、思い込みをしてしまうパターンです。
こういった大前提は踏まえつつ、CDP・MAツール選定時に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。
ツール選定時に押さえておきたいポイントとは?① |
まずは定説を覆す(くつがえす)ようで恐縮ですが、『スモールスタートしてしまうこと』がツール選定における失敗あるあるです。どういうことか。基本的に、スタートアップやベンチャー企業の起業においては、「小さなことから始めよ」というのが定石(じょうせき)となっています。「在庫をなるべく持つな!」というのもそのいい例です。
しかし、このスモールスタートというのは、あるモノとセットで考えなければなりません。それは『拡張性(かくちょうせい)』です。
私がこれまで携わってきたプロジェクトにおいて「まずは無料で使えるMAツールから始めよう」という声を度々耳にしてきました。確かに、冒頭お伝えしましたように、多額の費用と長期的な年月を投じて導入したCDP・MAが万が一にも使い物にならないモノだった場合、その損失は計り(はかり)知れません。では、無料ツールで始めることにデメリットはないのでしょうか?
デメリットはあります。それは、「スモール過ぎるスモールスタート」をしてしまうと、事業やマーケティングチームの成長にツールが追いつかず、再度ツールの選定・再導入が必要になってしまうことがあるということです。
従って、必要最低限の機能を持ったツールからスモールスタートするのは構わないのですが、将来的な「あるべき姿」から逆算した時に適切な拡張性を有しているツールなのかどうかは、ツール選定における大事なポイントの1つです。※ここで言う「拡張性」とは、細かい話で言えば、ストレージの容量であったり、月間にメール配信可能なアドレスの上限値や1時間あたりに配信可能な配信スピードの上限であったり、やりたいこと・データ・ユーザー数の増加(変化)に対し、ツールや利用プランを変えずに応えられるか、ということです。
ツール選定時に押さえておきたいポイントとは?② |
次に押さえておきたいポイントは、今お伝えしたことの真逆です。『分不相応なツールをブランド力だけで選んではいけない』という点です。
みなさまが想像している以上に、「ブランド力」で最終的なツール選定が決まってしまうことがあります。当たり前と言えば当たり前の話です。本来、ブランド力とはそういうもの(機能的な性能ではなく、情緒的な”意味”)だからです。
法人での意思決定とはいえ、実際にその先頭に立っているのはあくまで一個人(いち、こじん)です。「なんか最近CMでよく見るからよさそう」「あの会社も使ってるって言ってたな」「外資系のツールの方がカッコいい」「あまり聞いたことないツールを導入して失敗したら上司から怒られそう」など、様々な感情をツール選定担当者の方は抱えています。
しかし、ここで思い起こさなければいけないことがあります。それは、成功事例はベンダーも導入企業も世に発信したいと思うが、失敗事例は誰も世に発信したいとは思わない、ということです。各ツールのサービスサイトを覗いて(のぞいて)みると、煌びやか(きらびやか)な導入事例・好事例が飾られて(かざられて)います。それに倣え(ならえ)と、「うちの会社も、うちの部署も、こういったことがやってみたい」とお思いになるのでしょう。
良い話ばかりに心を奪われてはいけません。どのようなツールにも良し悪しはあります。ブランド力だけで選定し、使わない・使ったことのない機能で溢れ(あふれ)、コストに見合う成果が出せずに苦労している担当者の方を沢山見てきました。投資対効果が確り(しっかり)と合いそうなツールを、現実的に選択していきましょう。
ツール選定時に押さえておきたいポイントとは?③ |
最後は、手前みそではありますが「良いエージェント、信頼できるエージェントを選ぶ」ことが大事です。
代理店、と言う言葉は、英語ではエージェントを意味します。スポーツや転職活動の世界においては、エージェント選びの大切さは認知されているかと思います。一方で、CDP・MAツールなどの選定においては、エージェントの重要性はほとんど認知されていない気がします。というのも、日本の多くの代理店は、エージェントではなくアウトソーシングの機能がメインになってしまっていると感じています。日本の代理店の多くは、次の2パターンに分類されます。1つ目は、クライアントが選んだツールを運用する、つまり、言われたことをやるだけのパターン。2つ目は、自分たちが売りたいツールをクライアントにお勧めするパターン、つまり、「ベンダーにとっての」販売代理店です(本来は、クライアントにとってのエージェントであるべきなのですが)。
誤解を恐れずに言えば、umbrEllaは後者です。長年の経験をもとに、良いと思うツールをクライアントには提案しています(勿論、クライアントがどうしてもこのツールがいい、とおっしゃった場合はその限りではありません)。
話を戻しますが、ツールの選定には必ず経験者を傍(そば)に置いた方がよいでしょう。必ずしもエージェントである必要はありません。様々なツールの導入経験がある方であれば、同僚でも、社外の友人でも、お世話になっている経営者の方でも、誰でもよいかと思います。大事なのは、貴社にとって一生に一度とも言える買い物を、未経験者だけで選ぶことのないようにすることです。適切な相談相手を見つけましょう。
いかがでしたでしょうか?全12回の連載のうち、今回は『間違いだらけのツール選定 押さえておきたい3つのポイント』というテーマでお伝えさせていただきました。もし少しでもツール選定にご不安を感じていらっしゃる場合は、ぜひumbrEllaに一度お悩みをぶつけてみてください。ツール選定だけのお手伝いもさせていただいておりますので、きっと何かのお役に立てるかと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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