【HubSpot #10】10億から100億、そしてその先へ。持続的な成長を実現する"戦略的経営"の本質

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HubSpotの導入・運用に対してお悩みをお持ちの新規事業担当者の方・スタートアップ/ベンチャー企業の方に向け、全10回に渡り、HubSpotを使って新規ビジネスを如何にPMFさせていくかのヒントをお伝えしていきます。

 

ABOUT 執筆者:umbrElla編集長

自身も過去知人と共同創業したスタートアップにて、ベンチャーキャピタルからシードラウンドにて総額1億円の資金調達を達成。現在は、自社においてもHubSpotを活用しながら、b→dashおよびHubSpotの導入・伴走支援を手がけており、単なるツールの導入に留まらず企業としての競争優位性を築くための支援を行っています。

 

全10回の連載記事も今回が最終回となります。最終となる第10回は、所謂『10⇒100(ジュウヒャク)』のフェーズのその先のエクセレントカンパニーを目指す過程におけるHubSpotの利点ついてお話ししていきます。

 

 

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スタートアップやベンチャー企業にとって、売上10億円は大きなマイルストーンです。しかし、そこから100億円、さらにはその先へと成長し続けるためには、単なる売上拡大とは異なる戦略が必要 になります。

多くの企業がこのフェーズで直面するのは、市場の変化に対応できない組織体制、スケールに耐えられない経営管理、そして成長にブレーキをかける非効率な業務プロセス です。

「プロダクトは市場に受け入れられ、売上も順調に伸びてきた。しかし、次の成長フェーズに進むために、どのような経営戦略を取るべきか?」

この問いに対する答えを見つけるためには、持続的に成長する企業が実践している「戦略的経営」の本質を理解し、それを自社に適用することが重要 です。

本記事では、企業が10億円から100億円、さらにはその先へとスケールするための戦略的経営について解説し、HubSpotを活用してデータドリブンなレベニューマネジメントを実現する方法 についても紹介します。

 

 

 1.企業が持続的に成長するために必要な要素

予実管理の精度向上——データドリブン経営の第一歩

売上規模が10億円を超えると、「成長の鈍化」や「利益率の低下」 が経営の大きな課題となります。

  • 成長に伴い、コスト構造が複雑化し、適切なリソース配分が難しくなる
  • マーケットの変化が加速し、従来の戦略が通用しなくなる
  • 意思決定が遅れ、競争優位性を維持できなくなる

こうした課題を克服するためには、精度の高い予実管理(予算と実績の管理) が不可欠です。
計画(Plan)→ 実行(Do)→ 分析(Check)→ 改善(Act) のPDCAサイクルを高速で回し、リアルタイムに経営判断を行うことが求められます。

データを活用した予実管理の精度を高めることで、成長のリスクを最小限に抑え、企業価値を最大化するための意思決定が可能 になります。

 

事業の多角化とM&A戦略——成長を加速する選択肢

成長の鈍化を防ぎ、持続的な成長を実現するためには、事業の多角化やM&A(買収・提携) を戦略的に活用する必要があります。

例えば、以下のようなアプローチが考えられます。

  • 同一市場での新サービス展開(水平展開)
  • 異業種への進出(垂直展開)
  • 競争力のある企業のM&Aによるシナジー創出

特に、M&Aは市場シェアを一気に拡大し、成長スピードを加速させる強力な手段です。適切なM&A戦略を実行することで、新しい市場や顧客層を獲得し、競争優位性を強化することが可能になります。


 

 2.スケールする組織を作るためのマネジメント手法

企業が10億円規模から100億円規模へと成長していくためには、組織の拡大に耐えうるマネジメントの仕組みが不可欠です。成長初期の段階では、創業メンバーや少数精鋭のチームによるスピーディな意思決定が可能ですが、組織の規模が拡大するにつれて、コミュニケーションの複雑化や事業部門ごとの方向性のズレといった課題が顕在化します。これを防ぐためには、以下の2つのポイントが重要です。

 

課題の特定から検証までのフレームワーク

仮説検証を体系的に進めるためには、以下のようなフレームワークを活用するのが有効です。

① 経営戦略と現場のKPIを連動させる

企業の成長には、戦略的な意思決定が不可欠ですが、戦略がトップ層の議論にとどまり、現場の実務と乖離してしまうケースが少なくありません。これを防ぐためには、経営戦略と現場のKPIを密接に連動させ、組織全体が共通のゴールに向かって動けるような仕組みが必要です。

例えば、企業の中長期戦略として「LTV(顧客生涯価値)の最大化」を掲げる場合、単に新規顧客獲得数だけをKPIに設定するのではなく、既存顧客の継続率やアップセル率といった指標を営業・カスタマーサクセス・マーケティングの各チームで共有し、部門横断的に取り組む必要があります。

また、KPIはトップダウンで設定するだけでなく、現場のオペレーションとの整合性を持たせることが重要です。たとえば、営業チームの成約率を上げるためには、マーケティングチームがより質の高いリードを獲得する必要があり、そのためにコンテンツマーケティングや広告戦略を調整する必要があります。各部門が個別にKPIを追うのではなく、全社的なKPIと連動した形で目標を設計することが、成長を加速させる鍵となります。

このようなKPI連動の仕組みを構築するには、データドリブンな意思決定が欠かせません。売上、成約率、顧客単価、LTV、解約率などの主要なKPIをリアルタイムで可視化し、戦略と実行のギャップを素早く修正できる体制を整えることが求められます。

② 優秀な人材を惹きつける組織文化

企業がスケールする上で、優秀な人材の確保は避けて通れません。特に、10億円規模の企業が100億円規模へと成長していく過程では、「事業の成長スピードに組織が追いつかない」「社内の人材が次の成長フェーズに適応できない」といった問題が発生しやすくなります。これを解決するためには、次の2つの視点が重要になります。

  1. ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の明確化と浸透
    企業の成長フェーズが進むにつれ、組織の一体感を保つことが難しくなります。創業初期は「同じ価値観を持つ少数精鋭のメンバー」が集まっているため、目指す方向が共有されやすいですが、組織が拡大するにつれ、価値観や意識のズレが生じやすくなります。このズレを最小限に抑えるためには、企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を明確にし、日々の業務や評価基準に落とし込むことが不可欠です。

  2. 成長機会を提供する仕組みの構築
    優秀な人材を確保し、長期的に活躍してもらうためには、「この会社で働き続けることで成長できる」と感じてもらうことが重要です。そのためには、キャリアパスの明確化やスキルアップの機会を提供する仕組みが求められます。たとえば、以下のような施策が考えられます。
    • 社内の異動やジョブローテーション制度の導入
    • 社員がスキルアップできるeラーニングプログラムや研修の提供
    • 成果に応じた報酬・評価制度の透明化

このような施策を通じて、社員が自ら成長できる環境を整えることで、企業のスケールに合わせて人材の能力も向上し、組織全体のパフォーマンスを引き上げることができます。

 

 

 3.HubSpotで実現するデータドリブンな経営管理

データを一元管理し、迅速なレベニューマネジメントを実現

近年、米国のBtoB企業では、データ品質の向上がビジネスパフォーマンスに直結することが明らかになっています。例えば、データ品質への投資を増やした企業の100%が全体的なパフォーマンス向上を実感し、そのうち約94%が販売・マーケティングのパフォーマンス向上を報告しています(出典:Experian)。
しかし、日本の現状はどうでしょうか? ガートナー・ジャパンの調査によれば、データ活用によって「全社的に十分な成果を得ている」と回答した企業の割合はわずか2.2%にとどまります。名寄せの不備やデータ管理の不統一による問題は依然として多く、日本企業のデータ活用の遅れが課題となっています。

また、収益拡大をサポートする連携体制(RevOps)を構築した企業は、成長スピードが19%速く、収益性が15%高くなることが米SiriusDecisions(シリウスディシジョン社)の2019年の調査で明らかになっています。さらに、リードの受け入れ率が10%向上し、社内の顧客満足度が15%〜20%向上、GTM費用の30%削減など、具体的な成果が報告されています。このように、データの一元管理と連携の強化が、企業の成長に直結することが証明されています。

実際、Revenue.ioほか3社が2021年に行った調査「2022 RevOps Team Benchmarks」によると、レベニューオペレーション(RevOps)を導入した企業の37%は年間経常収益(ARR)が500万ドルから2500万ドルの段階で導入しており、次に多いのがARR2000万ドルから5000万ドルの企業で25%を占めています。これは、ARR500万ドルを超えると、RevOpsのメリットが明確に表れるためです。

HubSpotを活用することで、企業はマーケティング、営業、カスタマーサービスのデータを一元的に管理し、収益の予測やパイプラインの管理をリアルタイムで可視化できます。これにより、データの一元管理が進み、迅速かつ正確なレベニューマネジメントが可能になります。特に、HubSpotのダッシュボード機能を活用すれば、売上予測や顧客のライフサイクルステージを直感的に把握でき、経営陣の意思決定を加速させることができます。日本企業がこのようなデータドリブンな経営管理を取り入れることで、競争力を高め、持続的な成長を実現できるでしょう。

 


まとめ 〜本連載を振り返って〜

 

この連載では、スタートアップ・ベンチャー・新規事業の成長に必要な戦略を体系的に解説 してきました。

  • アジャイル経営やスモールスタートによる迅速な市場適応
  • 数値管理やVoCデータ活用による成長の最適化
  • GTM戦略・カスタマーサクセス・組織マネジメントの重要性

そして、これらの要素を支える最適なツールとして、HubSpotがいかに優れた選択肢であるかを解説 してきました。

スタートアップ・ベンチャー・新規事業にとって、長のためにはデータを活用し、戦略的な意思決定を行うことが不可欠 です。HubSpotは、マーケティング・営業・カスタマーサクセスのデータを統合し、迅速なレベニューマネジメントを実現するための強力な武器 となります。

この連載を通じて、HubSpotが成長企業にとって最適なツールであることを理解いただけたのではないでしょうか? これからも、企業成長に役立つ情報を発信していきますので、ぜひ今後もご期待ください。

 

 

 

 

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